北品川のbob bagelへ行く途中、大崎の高松屋で栗蒸し羊羹を買いました。百反通りの坂の途中にある楚々とした店構えは、うっかり通り過ぎそうになるくらい控えめな佇まいです。目当ての栗蒸し羊羹は一切れ、ハーフ、一棹の3つの選択肢があり、私はハーフを購入。豆大福はこしあん、つぶしあん、ともに売り切れでした。高松屋さんのご主人はあの、高輪の松島屋さんで長年修業された方で、こちらのお店も大福は大人気です。他にみたらし団子も人気ですね。
さて、栗蒸し羊羹のお味ですが、これがもう素晴らしかった。まず、栗が美味しい。大ぶりの栗がゴロゴロと惜し気もなく入っていて、甘露煮の具合が栗本来の香りを最大限に残したあっさりめの仕上げです。さらに羊羹地も絶妙の仕上がりで小麦粉が多すぎるともっちりとし過ぎて、ういろうのようになりがちな蒸し羊羹を小豆の香りと舌触りを殺さず、かつ栗が入っても切りやすい計算された柔らかさです。もう、すべてがちょうどいい塩梅に仕上がった文句のつけようがない栗蒸し羊羹でした。松島屋の栗蒸し羊羹はシーズンになると予約殺到で何ヶ月も待ちが出るほどの人気ですが、これほどの栗蒸し羊羹が予約なしで飛び込みで買えるのは本当にうれしい限りです。
これは、栗蒸し羊羹と双璧だという春の季節商品、いちご大福もぜひ買いに行かなくては。