日本橋・長門の切羊かんが好きすぎる
お酒のつまみにもなる万能選手

長門は東京駅の八重洲口からすぐ、日本橋の駅からもほど近い日本橋三丁目でひっそりと営業する創業300年を超える歴史ある老舗です。が、私がその存在を知ったのは、つい3年ほど前のこと。百貨店などにも出店されていないので、まったくその存在を知りませんでした。「く寿もち」という名のわらび餅と、この「切羊かん」が二枚看板で有名ですが、水羊羹や栗蒸し羊羹、松風、切山椒と季節ごとの人気商品が数多くあります。

「切羊かん」は昔ながらの小麦粉のムチッとした食感がなんとも言えない美味しさの蒸し羊羹ですが、経木の包みを開けると、意外な姿で登場します。拍子木切りになっているのです。ということはですね、フィンガーフードとして手で戴けちゃいます。あっさりとした小豆の風味ともっちりとした食感。経木から移った香りがまた良いのです。華やかさはありませんが、出過ぎない繊細な品というか、ちょうど良い絶妙なバランスで飽きのこない美味しさです。美味しいお茶を淹れておやつとしてはもちろん、甘さが控えめなので、お酒のおつまみとして買い求める方も多いそうです。かくいう私も日本酒や焼酎なんかと合わせることも多いです。

夏には水羊羹がお勧めです。型崩れせずに持って帰れるかしら…と不安になるくらいフルフルの瑞々しい柔らかさ。今の時季は桜餅や草団子もいいですね。草団子は串に刺さった小ぶりな2玉の団子なのですが、食べてみると中に餡子が入っていて何も知らずに食べると嬉しい驚きが。しかも、1玉ごとに餡子の種類が変えてあって、一つは粒あん、一つはこし餡。ひと串で二度美味しいとはこのこと。季節ごとに訪れたい楽しみがある和菓子屋さんです。「切羊かん」は午後には売り切れていることも多いので、確実にという方は予約されてから行かれることをお勧めします。

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