このブログのタイトル、TETOKAは「手」と「果」、人の手によって生み出されるモノやコトが気持ちを上向きにしてくれたり、生活を心地よく、日々を豊かな時間にしてくれること(分不相応な贅沢ではなく)への感謝と、作り手へのリスペクトの気持ちから名付けたものです。現代のものはもちろん、長い時間を経た古いものも好きですが、骨董となるとどこか緊張するというか、知識も見識もない人間が不用意に手を出すと火傷をするのでは、、と疑心暗鬼になってしまいがち。そんな私でも気負わず気に入ったものを購入できるサイトが「逢季荘」です。
逢季荘のオーナーは、日本文化の変容を「振り返り」、通俗化して広めることを目的とし、それを元に再構築を試みる研究所を主宰する日本文化全般に造詣が深い方。なんとなく、素人が骨董屋さんに感じる警戒心を払拭してくれる背景に安心感がありました。価格も良心的。こちらのサイトを知ったきっかけは、西表島で島茶と生活道具を作って暮らしていらっしゃるnijisuzumeさんの存在。インスタに上がる彼女が造るクバの葉で作られたクバ扇や、糸芭蕉の箒の美しさに魅入られたのがそもそもでした。インスタでのやり取りを経て、運良く(糸芭蕉は植えてから数年の時間が必要でかつ台風前に倒しておくなど、人間の都合ではない自然のタイミングがあるとのこと)糸芭蕉箒を購入させていただいたのですが、クバ扇のほうは当時スタートしたばかりの逢季荘で扱っているとのことでした。






早速、サイトを覗きに行ってみると、時代物の漆器をはじめ、盆、焼き物、ガラス、土器など素敵なものが、温度低めの渋い空気感で紹介されていてすっかり虜に。それからは折に触れ、少しずつ気に入ったものを購入しています。染付の小皿や、菊花の沈金細工を施した漆塗りの小皿、金継ぎの直しが入った古伊万里の猪口、花紋三田青磁、たまにはヨーロッパアンティークのエッチングクープグラス。見極めの難しい根来椀(若いうちは良さがよくわからなかった、笑)もこちらで念願の購入に至りました。良き出逢いに感謝です。