ようやく伺えました。
佐賀・カレーのアキンボ

「カレーのアキンボ」。その名を初めて知ったのは、カレー好きの間では知る人ぞ知る名店となっていた錦糸町のお店が閉店するというタイミングでした。時すでに遅し、と諦めたけれど、その名前は脳裏に残っていて…。それが4年ほど前、ある雑誌でふと目を引いた記事。故郷の佐賀市でお店を再開させていたカレーのアキンボ。東京時代とは違い、完全予約制のコース仕立て。そのコース料理写真のラインナップの魅力的なこと。これは行きたい、すぐにでも。そう思いながら早や4年、笑。いや場所がね、車じゃないと行けないんですよ。旅行ついでに行くにはハードルが高かったんです。

そんな言い訳はさておき、今回福岡に所用があり、さらに友人が車を出してくれるという僥倖のおかげで、やっとこさ行ってきました。あいにく土砂降りで素敵なしつらえのエントランスは写真に収められなかったけど、お店もお料理も、そして店主の方も大変ナイスなお店でした。

まずはお白湯が出てきます。ポイント高いなあ。前菜2種、サラダ、鶏を使ったお皿のあと、お待ちかねのカレーが2種。最初が地元の白石牛と牛蒡を使ったキーマカレー。もうこれが最高。砂の岬といい、imairoといい、本当に美味しいお店のカレーは辛くないんだな。いい材料を使い、絶妙のバランスで「身体にやさしくて良いものを食べたな」と思える食後感です。すっかり大満足していたら、追いカレー、どころじゃないボリュームで2品目のカレーが登場。こちらは野菜カレー。結構お腹がいっぱいになってくる頃なので、野菜カレーのご飯の量は希望を聞いていただけます。私は少なめでお願いしました。おばんざいのように盛られた野菜を一品ずつ味わいながら最後は豆カレーと混ぜてミールスのように戴きます。

前菜も抜かりなく美味しい。スパイスはもちろんのこと、味噌や甘酒、醤油の絞りかすなど日本古来の調味料も地場のものをうまく使い、絶妙のバランスで供される。器のチョイスも素晴らしく、お料理を引き立てる。例えば、2品目の前菜、里芋と地元ナカシマファームの白カビチーズ、白石のもち麦を練り合わせたものにファームエジマのトマトにスパイスとカスメリティ、フェンネルをのせてセミドライにしたもの。これはもう完全にお酒のアテ。なので、「次の皿が来ても残しておくので、最後までちびちびと飲みながら召し上がってください」と粋なはからいが。ロゼワインのいいお供になりました。そして、鶏料理の上にあしらわれた「スナップえんどうの中の豆」の甘いこと甘いこと。

2皿のカレーも平らげて、もうお腹いっぱい、ですが、最後に嬉しいアイス。春ウコンの目にも鮮やかなイエローのアイス。さっぱりとした後口でコース料理終了です。実はこちらのオーナーはお酒が飲めないそうで、それもあってかノンアルと微アルのセレクトが秀逸でした。美味しい、見たことないペアリングで、ドライバーにも(もちろんノンアル)満足度の高いお店です。

ご馳走さまでした。また来ます。

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