神楽坂の√K Contemporaryで比田井南谷展

滋賀県立美術館ディレクターの保坂健二朗さんのtwitterで知った比田井南谷展。翌日が最終日ということで慌てて駆け込みで伺いました。root K Contemporaryというギャラリーも初めて聞いたと思ったら2020年3月開廊でコロナ禍の中、オープンされていたのですね。

比田井南谷(1912-1999)は、戦後新たな概念の「線の芸術」を創造し、日本の書道界や美術界、さらに欧米の芸術界にも衝撃を与えました。時代的には篠田桃紅と同じ頃に活躍されていた書家でしたが、あまりに先進的過ぎた作風ゆえ、時代に解されることなくやがてその存在は埋もれてしまいます。現代のアートシーンにおいて南谷の名を聞くことはほんとんど無くなっていたようなのですが、ようやく時代が追いついたのか、今回の展示は本来昨年末で終了予定だったところを好評のため会期を年をまたいで、2月4日まで延長されたようです。保坂さんのtwitterに添付された南谷作品の画像が目に留まり、「特に平面やってる人は、絶対見逃さないでほしい」というコメントを見て、特に平面はやってませんが(笑)、これは見に行かねばと。生でみた南谷作品は、さすがの迫力。圧倒されます。そしてギャラリーも大変素敵な建物でした。いいもの見せていただき、ありがとうございます。

西船橋に昨年できた、Kanda&Oliveiraも、とても興味深い展示をされていましたが、建物もヘルツォーク&ド・ムーロン所属で香港のM+に設計主任として携わった後、独立したKOMPASの小室舞氏によるもので、とても見所の多いギャラリーでした。ギャラリー界隈にも新しい時代の芽吹きを感じますね。比田井南谷展の最終日にも多くの若者が訪れていました。

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