


急に寒くなりました。気温の変化に身体が追いつかなく夏からの疲れもあってか、いつもこの時季体調がすぐれないことが多いのですが、今年は特に堪えます。体調不良解消のために冷えた体を温めに麻布十番へ。冷え対策といえばの参鶏湯の名店「グレイス」へ直行です。
お店のドアを開けると、愛想の良いお兄さんが迎えてくれます。焼肉や石焼ビビンバなど他のメニューには目もくれず、参鶏湯のハーフを注文。ハーフで十分お腹がいっぱいになります。サラダやナムル、キムチなどの小鉢がまず運ばれ、程なくグツグツ音を立てながら参鶏湯が登場です。配膳の際にお姉さんが食べやすいように鶏肉を程よい大きさにスプーンでほぐしてくれました。若鶏の中に朝鮮人参、棗、松の実、餅米などを詰めてじっくり煮込んだ白濁濃厚スープ。美味しいなあ。体に沁みる味わいです。朝鮮人参を齧ると予想以上に香りが強く濃い味で「効いてる」感じが心なしかします、笑。ボリュームのある鶏肉と詰め物の餅米で結構お腹はいっぱいになりますが、物足りない方はお店の方にお願いすると半ライスを持ってきてくれますよ。フーフーしながら食べ終える頃にはじんわり汗が出てきて、体もポカポカ。本日の目的達成。&美味しかった。満足してお会計。お兄さんの笑顔に見送られながらお店を出たあとは、元気も出たし、近くの東京ミッドタウンにあるサントリー美術館へ。


「NEGORO 根来 ー赤と黒のうるし」展。最近、塗り物や漆器に興味が出てきたので、気になっていた展覧会。漆器の祖先とも言われ、堅牢な造りで知られる根来塗。黒漆で中塗りした上から朱塗りをすることで朱色の下から黒漆の色が所々のぞく塗り方を根来塗というのに対し、朱色で中塗りして上から黒を塗るものを曙塗というそうです。展示は根来塗の由来とされる根来寺や東大寺など歴史ある錚々たるお寺で代々使われてきた圧巻の文化財に加えて、近年の目利きと言われた文化人や数寄者が所有していた器なども展示されていて目の保養。なかでも黒澤明監督の旧蔵品として展示されていた器はその黒と朱のコントラストが「THE 黒澤」と言いたくなるような見事な色合いの盆でした。会場内は撮影禁止でしたので、興味のある方は画像が出てきますのでググってみてください。でも、できればお近くの方は会場でご覧になることをお薦めします。