2月も半ばを過ぎると、ソワソワしてしまう。なぜなら京都のある場所が気になって仕方がないから。伏見区にある城南宮は方位避けとしても知られる神社ですが、こちらの神苑には150本もの枝垂れ梅と400本近い椿の木があります。椿の方は季節ごとに品種の違う花が楽しめるのですが、圧巻は2月末から3月にかけてのわずか数日、まさに年に一度ワンチャンで出会うことのできる枝垂れ梅と真紅の椿との共演が楽しめる風景。2月頃から咲き始める枝垂れ梅が満開になる様は豪華絢爛。さらに終盤の花吹雪の頃には美しい苔の地表がピンク色の絨毯に染まり、とてもロマンチックな雰囲気になります。さらにこの風景に加えて冬に咲く真紅の椿が一輪の花ごと落ちる「落ち椿」の風景が重なり、両者が織りなすハーモニーとコントラストはえもいわれぬ美しさです。
城南宮ではシーズン中、2月半ばから3月半ばにかけては毎年「しだれ梅と椿まつり」が開催中で、梅の枝を手に踊る巫女さんの神楽を見ることができますし、参道ではこの時季だけ販売される「椿餅」も味わえます。城南宮のサイトには梅と椿の開花状況が毎日リアルタイムで公開されていますので、「落ち椿」のタイミングも逃さず確認できます。絶景を逃さないよう毎日チェックして出掛けてみてください。